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米国外への渡航がもたらす永住権喪失のリスク

米国外で長期に渡って滞在したために、永住権を喪失するという永住権保持者を、昨今、多く見受けるようになりました。海外へ出国したものの、パンデミック下での渡航制限により、予定通りに米国へ戻れず、米国外での滞在が長期化、その結果、永住権喪失、という厳しい状況に陥っているためです。

永住権保持者が米国外に長期で滞在する場合には、米国を出国する “前” に永住権を守るための対策を行うか、米国を出国した “後” に永住権を取り戻すかが考えられますが、そもそも、米国外への渡航が180日以内であれば、通常、何の問題もありません。

問題となるのは、渡航期間が180日を超える場合(特に1年を超える場合)です。この場合は、たとえ、長年米国に居住し、家族や地域社会とのつながりが十分にある人であっても、必ず何かしらの対策を講じなくてはなりません。

米国を出国する “前” の対策とは、永住権を守るための再入国許可証 (Re-Entry Permit) を申請することです。再入国許可証の申請では、指紋採取のプロセスがありますが、パンデミックの影響でプロセスに大幅な遅延が起きていること、遅延にも関わらず、指紋採取のプロセスを省略するといった特別な措置は発表されていないことから、指紋採取の通知書を受け取るまでに数か月を要する場合があります。また、指紋採取は米国内でしか手続きができませんので、出国前にはプロセスを完了させなくてはなりません。よって、「出国前」とは、出国直前ではなく、出国予定の何か月も前を意味していますので、時間に余裕をもって申請するよう、心掛けてください。

一方、米国出国前に再入国許可証を申請しなかった場合(または、許可証の有効期限を越えて米国外に滞在した場合)でも、出来ることはまだあります。それが、帰国居住者ビザ(Returning Resident (SB-1) Immigrant Visa)の申請です。この申請では「米国に戻る意思を放棄していない」「米国外での滞在中、やむを得ない事情で米国へ戻ることが出来なかった」という点を証明しなくてはなりません。それを裏付ける書類としては、米国へ戻るフライトがキャンセルされたことがわかる書類、渡航を阻むほどのロックダウンや天候の悪さに見舞われた情報を提示する、などが考えられます。この申請も完了するまでに数ヶ月を要する可能性がありますが、長期滞在の理由を証明でき、無事に承認を得られるよう、日頃から、証拠書類を収集、保管しておくことが大事です。

いずれのプロセスも時間を要しますし、戸惑うこともあるかもしれませんが、永住権保持者の資格を失わないためには、対策方法を予め、正しく理解しておく必要があります。永住権の維持に関するご質問は、お気軽に、ブランドン・バルボ法律事務所まで、お問い合わせください。

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