外国人登録法の執行、始まる

休暇や出張、そして家族との再会──毎年、数百万人が30日以上アメリカに滞在していますが、その多くは長期滞在を目的としていません。しかし、トランプ大統領の大統領令14159号に基づき、移民法執行への強化が進むにつれ、長期的な滞在の意思がなくとも、「外国人登録法」への遵守が求められるようになっています。この「外国人登録法」は、もともと1940年に可決された法律ですが、現トランプ政権下で復活しつつあるのです。

これらの要件に遵守しない場合、要らぬリスクを招く恐れがあります。外国籍の方々は、この法律が何を求めているのか、誰に適用されるのか、そして、それを無視した場合にどのような影響があるのかを、しっかりと把握しておかなくてはなりません。

外国人登録が必要な方とは?

外国人登録が求められているのは、限られた一部の方々で、対象者は以下のとおりです:

  • カナダ国籍の方:陸路で米国に入国し、入国時にForm I-94(出入国記録)が発給されておらず、30日を超えて滞在する場合
  • 入国審査を受けずに米国に入国した外国籍の方(一部の例外を除く)
  • 米国滞在中に14歳の誕生日を迎えた外国籍の子ども。この場合、保護者が代わりに登録手続きを行う必要があります。

外国人登録の適用から除外される方

多くの方々は外国人登録の適用から除外されています。主な除外者は以下のとおりです:

  • 永住権保持者(グリーンカード保持者):ただし、14歳未満で永住権を取得した場合は、14歳の誕生日から30日以内に登録または再登録が必要です。誕生日の時点で米国外にいる場合は、米国帰国後30日以内に登録を行う必要があります。
  • 指紋採取を受け、I-94(出入国記録)が発給された非移民ビザ保持者(I-94の有効期限が失効している場合も含む)
  • ESTA(ビザ免除プログラム)で入国した方
  • 移民法第212(d)(5)条に基づき仮入国を許可された方
  • AビザおよびGビザ保持者(外交官・国際機関職員など)
  • 有効な労働許可証(EAD)を所持している方
  • 米国移民局 (USCIS) の特定の申請書を提出し、永住権を申請した方(申請が却下された場合も含む)
  • アメリカ先住民の親を持ち、カナダで生まれ、8 USC §1359の権限の下で生活しているアメリカ先住民の方

外国人登録の手続き方法

登録はオンライン上で行う必要があります。手順は以下のとおりです:

  • USCISオンラインアカウントの作成

まず、myaccount.uscis.gov/create-account にアクセスし、米国移民局 (USCIS)のオンラインアカウントを作成します。

アカウント作成後、Form G-325R(登録情報提供書)をオンラインで提出します。

  • 指紋採取の実施(該当者のみ)

指紋採取が必要な場合、米国移民局より最寄りのサポートセンター(Application Support Center)での指紋採取の日時が通知されます。ただし、14歳未満の子ども、および、カナダ国籍の方は指紋採取の対象外です。

また、登録が完了している18歳以上の方々は、登録証明書として見做される書類の常時携帯が義務付けられています。

外国人登録法に違反した場合の罰則

この法律を無視した場合の罰則は非常に重く、現状の厳しい執行状況を鑑みると、さらなる懸念が生じる可能性もあります。登録対象者本人、または、子どもの登録を行う責任のある保護者が、故意に登録を拒否したり、怠った場合、軽犯罪として扱われ、最大5,000ドル以下の罰金、6か月以下の禁固刑、あるいはその両方が科せられる可能性があります。さらに、18歳以上で登録証明書を携帯していなかった場合も、同様の罰則の対象となります。

もうひとつ、忘れてはならないのが、米国内で引越し後10日以内にForm AR-11(住所変更届)を提出しなかった場合も、軽犯罪の罪に問われます。手続きされておらず、それが「故意ではなかった」または「やむを得ない理由があった」と証明できない場合、強制退去の対象にもなりえます。

厳しさの増す移民法執行の中で、ステータスを守るために移民法の執行が強化された現在、外国人登録をめぐる些細なミスは、大きなリスクにつながりかねません。混乱、誤解、不確かな情報によって、大切な移民ステータスを危険にさらすことのないよう、くれぐれもご注意ください。ブランドン・バルボ法律事務所では、お一人おひとりの状況に合わせた、明確で分かりやすい法的ソリューションを提供していますので、疑問や不安のある方は、ぜひご相談ください。

By Brandon Valvo