TN-2 ビザステッカーの有効期間が最長4 年へ

メキシコ国籍の方々、または、将来的に TN-2 ビザの取得を望む方々への重要なアップデートがありました。北米自由貿易協定(現在の米国・メキシコ・カナダ協定)によると、メキシコ国民へ発給されるTN-2ビザステッカーの有効期間は1年しか認められていませんでしたが、このたび、米国国務省がReciprocity Chart(相互関係表)を修正したことにより、最長4年間有効のビザステッカーが発給されるようになったのです。

メキシコ国籍の申請者は、この4年間有効のTN-2ビザステッカーを取得する際、合計382ドルの手数料を支払うことになりますが、以前は、1年しか期間のないビザステッカーを申請する毎に104ドルを支払っていましたから、いくらかは割安になる計算です。何よりも、このビザステッカーを持つメキシコ国民は、4年間、米国を自由に出入国出来るようになりますので、大変有益な変更となりました。ただし、TN-2ビザステッカーの期間は4年あっても、TN-2ビザステータスとして米国内で就労できるのは最長3年で、3年後にはForm I-94を延長または更新する必要がありますので、ご注意下さい。

今回の変更による最も重要なポイントは、米国税関・国境警備局(USCBP)の審査官がForm I-94の有効期間を誤って発給してしまう件数を減らす点にあります。これまで、TN-1ビザのカナダ国民には3年間有効のForm I-94を概ね発給するのに対し、メキシコ国民には、3年間有効のForm I-94を同様に発給すべきところ、TN-2ビザステッカーの有効期間に倣って、Form I-94の有効期間も1年しか発給しない事例が頻繁に起きていたのです。

新たなルール下のTN-2ビザステッカーを取得しましたら、ビザステッカーが有効なうちに、国境にある米国税関・国境警備局の事務所にて、Form I-94の発給を申請して下さい。この時点で、3年間有効のForm I-94が発給されますが、それはすなわち、その3年間、合法的に米国内に滞在、就労することが認められていることを意味します。一方、TN-2ビザステッカーは4年の有効期間がありますから、その間、メキシコと米国を自由に往来することが可能となり、今後はもはや、毎年ビザステッカーの更新を心配したり、新たなビザステッカーを取得するために面接を受ける手間が不要となりました。

米国で働き、生活を営みたいメキシコ国民にとって、今回の変更は、今までと比べてはるかに自由で柔軟性のある内容となりました。その上、I-94の有効期限が誤って短い期間で発給されたことに気づかず、うっかり滞在資格を失いかねないような事態に見舞われるリスクも大幅に軽減されますから、大変喜ばしい限りです。

こちらの手続きについて、あるいは、滞在資格に関するその他のご質問については、ブランドン・バルボ法律事務所までお気軽にお問い合わせください。

By Brandon Valvo